パート3 HIV陽性診断直後
5.HIV陽性診断から治療開始までの期間
- HIV陽性と診断を受けた後、抗HIV薬の服薬を初めて開始するまでの期間は、診断2カ月後以上が最も多く36.7%、ついで診断1カ月~2カ月後の24.2%でした(図5-1)。2019-2024年にHIV陽性診断されたグループの中では(無回答除く313人)、診断1カ月後~2カ月後が31.6%、診断2週間後~1カ月後が23.6%と、治療開始までの期間が、他のHIV陽性診断時期のグループよりも短くなっていました(図5-2)。
- HIV陽性診断から抗HIV治療開始まで理想と考える期間は、全体としては「診断と同日から治療開始する」が35.2%と最も多くなっていました(図5-3)。この割合は、HIV陽性診断時期別に見ると、2016年以降に診断された人では約4割に増えていました(図5-4)。
- 診断後1カ月以内のいずれかと回答した770人に、早く抗HIV治療開始をしたほうが理想と考える理由をたずねたところ、最も多かったのは「健康状態を良好に保つことができるから」(70.6%)でした(図5-5)。
- HIV陽性診断直後に治療を安心して受けるために必要な情報としては、「HIV感染症はウイルスによる病気で、抗HIV薬を適切に服用していれば、死に至る病気ではないこと」が85.1%と最も多くあげられていました(表5-1)。